弓道着・袴のたたみ方と洗濯|ヒダを崩さないコツ

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稽古が終わって、周りの人はさっと袴をたたんで帰っていくのに、自分の袴だけヒダがばらばら。そんな経験をした人もいるのではないでしょうか(笑)。

わたしの袴は、むかし抜刀の教室に通っていたころから使っている、洗濯できるポリエステルのものです。たたみ方はそのとき先生に教わったやり方を、いまもそのまま続けています。やり方は教室や、人によっても異なるとは思います。

なのでこの記事は、自分のやり方ではなく、あらためて調べてみた弓道着の扱い方について整理してみます。スポーツ庁の武道の教材動画や弓道衣のメーカーや弓具店の案内、経験者の解説を読み比べて、共通しているところをまとめました。もちろん教室で教わった方法があれば、そちらを優先してくださいね。

先に結論です。袴は、後ろのヒダ→前のヒダの順に折り目をそろえてから、縦に3つにたたむ。洗うときはたたんだままネットに入れ、弱い水流で洗って陰干しします。ヒダが少し崩れても、濡れているうちなら手で整えられます。

この記事でわかること
  • 袴のたたみ方と、紐のまとめ方
  • 上衣(道着)のたたみ方と、持ち運び方
  • 袴を家で洗うときのコース・干し方と、ヒダが消えたときの直し方
  • クリーニングに出すときの料金の目安と注意
目次

弓道の袴のたたみ方|折り目をそろえて縦に3つ

たたみ方は、文字で読むより動いているところを見たほうが正直早いです。スポーツ庁の武道学習用教材「日本の武道を学ぼう」の動画では、3分25秒あたりから袴のたたみ方(その少し前の3分5秒から上衣のたたみ方)が見られます。あわせて1分足らずです。まず一度見てから、下の手順で確かめると覚えやすいと思います。

スポーツ庁「【弓道】18 弓道の着装」(3:25〜 袴のたたみ方)

たたむ前に:平らな場所と、前後の確認

畳や板の間など、袴を広げられる平らな場所でたたみます。紐は体から外して、からまないように外へ伸ばしておきます。袴はヒダが5本ある側が前です。前後や各部の名前は弓道着・袴の着方の図で確かめられます。

袴のたたみ方の手順

  1. 後ろ側を上にして置き、裾をそろえる。後ろのヒダを折り目に沿って重ね、手のひらでシワを伸ばす
  2. ヒダが崩れないようにそっと表に返し、前のヒダを1本ずつ折り目に合わせてそろえる
  3. 裾のほうから、縦に3つにたたむ
  4. 紐をまとめる(次の見出しで)

袴の左右の端は内側に折らず、そのまま縦に3つにたたみます。弓具店の動画でも、買ったときに左右が折られていることはあるものの、左右を折るのはたたみ方としては間違いと説明していました。

手順にすると4つだけですが、いちばん手間なのは1と2のヒダをそろえるところです。わたしも特に最初は毎回ぐちゃっとなって焦っていました。とはいえ、毎回たたんでいるうちに手が覚えてきます。最初は時間がかかっても大丈夫です。

ヒダがそろわないときは、クリップで留める

弓具店の案内では、ヒダの端をクリップなどで留めてからたたむと簡単と紹介しているところもありました。そろえたヒダを留めておけば、表に返すときも崩れにくくなります。

これから袴を買うなら、商品名に「奥ヒダステッチ入り」とあるものも楽です。ヒダの内側の折り目にミシンがかけてあって、折り目がそろいやすくなっています。素材やサイズの選び方は弓道着の選び方にまとめています。

紐のまとめ方:前紐を十字に重ね、後紐で巻く

たたんだ紺の袴の上で、紐を十字に重ねてまとめたところ

スポーツ庁の動画では、たたんだ袴の上で前紐2本を折りたたみながら十字に重ね、残りの紐を巻きつけて縛り、全体をひとまとめにしています。こうしておくと、持ち運んでも紐がほどけて広がりません。

ただ、この動画では紐をどう巻いて結ぶかまでは細かく映っていません。わたしも最初は紐のまとめ方をすぐ忘れてしまって、けっこう苦労しました。慣れてしまえば手が覚えるのですが、はじめのうちは手元をゆっくり見られる動画があると助かります。

弓具店の動画では、紐を「石畳み」という形で整える様子が、2分30秒あたりから1分ほどかけて映っています。次に使うときに便利なまとめ方だと紹介されていて、結び目の作り方まで追いやすいです。

翠山弓具店「これから弓道を始められる方へ④ 弓道衣の畳み方」(2:30〜 紐の石畳み)

紐のまとめ方には、この「石畳み」のほかにも名前のついた形がいくつかあり、教室や人によって少しずつ違います。教わった形があれば、それに合わせてください。

上衣(道着)のたたみ方と、持ち運び

上衣は「袖を内側に折って、縦に3つ」

上衣(道着)は袴よりずっと簡単です。スポーツ庁の動画では、平らに広げて左右の袖を内側に折り、縦に3つにたたむ流れでした。ふだんのシャツをたたむのとほとんど変わりません。

まとめて風呂敷に包むとコンパクト

たたんだ袴の上に上衣・帯・足袋を重ねて、大きめの風呂敷で包むと持ち運びが楽です。弓具店でも、大風呂敷を使うとコンパクトに収納できるとすすめています。わたしも実家にあった風呂敷を持ち出してきて長年大事につかっています。雰囲気も出るので素敵ですよ。上衣・袴・帯をまとめて風呂敷に包んでそのまま持ち運ぶか、風呂敷ごとカバンに入れています。

弓具店では、弓道着を包める1m四方ほどの風呂敷も売られています。弓や矢も含めた持ち運び方は弓道の弓の持ち運び方|弓袋の選び方・電車のルール・保管にまとめています。

弓道の袴は家で洗える?素材と洗濯表示で決まる

ポリエステルの袴なら、家の洗濯機で洗えます。初心者向けの袴はポリエステル100%のものが多く、「洗濯可」と書かれた商品も普通に売られています。一方で綿の袴は、洗うとシワが残りやすく、クリーニングに出す人が多いようです。

同じ素材でも商品によって扱いが違うので、最後は袴についている洗濯表示に従ってください。迷ったら、買ったお店に聞くのが確実です。

もの家で洗えるか洗い方のポイント
袴(ポリエステル)洗えるたたんでネットに入れ、弱い水流で。陰干し
袴(綿)洗濯表示しだいシワが残りやすい。クリーニングに出す人が多い
上衣(綿とポリエステルの混紡)洗える普通に洗濯機で。襟の汚れが気になれば部分洗いも
帯・足袋洗濯表示しだい表示を見て。足袋は白なので汚れが目立つ
弓道着の素材ごとの洗い方の目安

どのくらいの頻度で洗う?

上衣は汗を吸いやすいので、こまめに洗う人が多いようです。袴は上衣ほど汚れないので、そこまで頻繁には洗いません。わたしも袴は毎回ではなく、たまに洗う程度です。汚れやにおいが気になったら洗う、くらいで十分だと思います。

袴の洗い方と干し方|ヒダを残すコツ

ここからはポリエステルの袴を家で洗う場合です。弓道衣メーカーの案内をもとに、ほかの解説とも一致する手順をまとめました。

  1. ヒダを整えてたたむ。男性用は腰板を外さず、袴の内側に折り込む
  2. 目の細かい洗濯ネットに入れる
  3. 洗濯機は「手洗い」か「ドライ」のコースにして、液体洗剤を少なめに入れる
  4. 脱水は短くして、終わったらすぐ干す

腰板は外して洗うものと思っている人もいるかもしれませんが、弓道衣メーカーの案内では、腰板は外さずに袴の内側へ折り込んでから洗う、となっています。硬い腰板を、洗濯機の中で守るためです。

洗剤を液体にするのは、粉末だと溶け残りがヒダの間に残ることがあるからだそうです。乾燥機(乾燥モード)は使わないでください。袴の形が崩れたり、縮んだりすることがあります。汚れが少ないときは、布で拭き取るか手洗いで済ませる方法もあります。

弓道の袴を家で洗って干すまでの流れ。たたんでネットに入れ、手洗いかドライのコースで洗い、短く脱水して陰干しする

干し方:陰干しで、ウエストと裾を挟む

干すときは直射日光の当たらない場所で陰干しにします。日に当てると色が変わったり、色落ちしたりする原因になります。季節や天気によっては部屋干しでもかまいません。

形を崩さないコツは、ウエスト部分を前後に開いて、靴下などを干す集合型の洗濯ばさみハンガーで挟むこと。そのうえで裾を洗濯ばさみで挟み、下へ引っぱるようにして干します。裾に挟んだ跡が残らないよう、間に布を当てておくと安心です。

干すときにヒダを軽く引き伸ばして整えておくと、乾いたあともヒダがきれいに残ります。濡れているうちが、形を整えるいちばんのチャンスです。

ヒダが消えた・シワになったときは、当て布でアイロン

上の干し方でヒダが残っていれば、アイロンはかけなくても大丈夫です。それでもヒダが甘くなったり、変なシワがついたりしたときは、アイロンで直します。

袴のヒダをそろえて平らに置き、ウエストと裾の真ん中あたりに、ヒダと直角にクラフトテープを貼る。テープのない所にアイロンをかけたら、テープを移してかけ直す。
弓道衣メーカーが紹介している方法で、「しつけ糸」の代わりになります。

アイロンをかけるときは必ず当て布をします。直接かけると生地が傷んだり、テカテカになったりします。

上衣・帯・足袋の洗い方

上衣は、綿とポリエステルの混紡のものなら、ほかの洗濯物と同じように家の洗濯機で洗えます。汚れやすいのは襟まわりなので、気になるときは洗う前に部分洗いをしておくときれいに落ちます。綿100%の上衣は洗うと縮むことがあるので、買うときのサイズ選びも含めて弓道着の選び方で確かめてみてください。

帯と足袋は、それぞれの洗濯表示を見て洗います。足袋は白で汚れが目立ちやすく、洗い替えがあると安心です。選び方や洗い方は弓道の足袋の選び方にまとめています。

クリーニングに出すときの注意と料金の目安

綿の袴や、ヒダをきちんと付け直したいときは、クリーニングに出すのも手です。自分で洗う場合とくらべると、こんな違いがあります。

自分で洗うクリーニング
向いている袴ポリエステルの袴綿の袴、ヒダを付け直したい袴
費用ほぼかからない1回3,000円前後〜
戻るまでその日のうちに干せる数日〜(店しだい)
手間干し方にコツがいる出して受け取るだけ
袴を自分で洗うか、クリーニングに出すか

料金は店と扱いによって違います。大手チェーンの料金表では、武道の袴は2,600円〜3,100円台でした(2026年10月時点)。着物の袴として扱う店だともっと高くなるので、出す前に確かめてください。

審査や試合の前は、仕上がり日に余裕を

袴が1着しかないと、審査や試合の直前に出して、当日までに戻ってこないのがいちばん困ります。出すときに仕上がり日を確かめ、日程に余裕をもって出してください。審査の段取りは弓道の審査とはにまとめています。

ヒダの扱いを一言伝えておく

武道の袴を扱い慣れていない店だと、ヒダの折り目がきちんとプレスされずに戻ってくることがあるようです。出すときに「ヒダの折り目を残してほしい」と一言伝えておくと安心です。

弓道着のたたみ方・洗濯についてよくある質問

Q. 女性用の袴も、たたみ方は同じですか?

基本は同じです。経験者の解説でも、袴のたたみ方は男女共通とされています。弓道の女性用の袴は腰板がないものが多いので、そのぶん形を気にするところが少し減ります。

Q. たたまずにハンガーに掛けておいてもいいですか?

家ではハンガーに吊るしておく人もいます。ただ、稽古に持っていくときはたたむことになるので、たたみ方は一度覚えておくと困りません。

Q. 洗ったらヒダが消えてしまいました。元に戻せますか?

ポリエステルの袴なら、ヒダをそろえて当て布をし、アイロンで折り目を付け直せます。上で紹介したクラフトテープの方法を使うと、ヒダがずれにくくなります。自分で直すのが難しければ、クリーニング店に相談してみてください。

まとめ|ヒダは「そろえてからたたむ」「濡れているうちに整える」

袴のたたみ方は、後ろのヒダ→前のヒダの順に折り目をそろえて、縦に3つ。前紐を十字に重ねて、後紐で巻いてまとめる。上衣は袖を内側に折って縦に3つです。最初は動画を見ながらたたんでみてください。

洗うときは、ポリエステルの袴ならたたんでネットに入れ、弱い水流で洗い、陰干ししながらヒダを整える。綿の袴や、審査前にきちんとさせたいときはクリーニングも選択肢です。

洗い替えの袴を探しているなら、洗濯できて折り目がそろいやすい「奥ヒダステッチ入り」が扱いやすいと思います。弓道着一式を包む風呂敷もあると、持ち運びがぐっと楽になります。

洗える奥ヒダステッチ入りの袴と、弓道着を包む風呂敷

ポリエステル100%・通年用の馬乗り袴(男性用・女性用)9,100円・送料無料/道着入れに使える約1m四方の風呂敷 2,220円+送料(2026年10月時点・楽天市場・山武弓具店)。袴のサイズ(号数)の選び方は弓道着の選び方の記事で。

袴の着方をまだ覚えている途中なら、弓道着・袴の着方|男女別の手順と帯の結び方もあわせてどうぞ。

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この記事を書いた人

大人になってから弓道を始めた初心者です。以前は抜刀の教室に通っていました。道具の選び方も作法も、はじめは何もわからず調べる毎日。同じところでつまずく人のために、調べてわかったことを一つずつ整理しています。

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